帽子

 

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さらに、さらに、薄くなってきた頭のてっぺん。

春から夏にかけて、おしゃれとそして少なくなった髪を労わろうと、帽子屋さんを覗いてきたのですが。

 

鏡の前で帽子をとっかえひっかえ被り試してみるも、どれも笑っちゃうくらい似合わない。

 

なんで?

どうして?

こうも似合わない。

 

若い男性の店員さんになんで?と尋ねると・・・。

顔が悪い、貧相だから。

思っていても言うはずもないことはわかっていても、聞いてみたい。

 

慣れていらしゃらないからだと思います。

 

そうか!

そうだったのか!

 

でも、慣れてくれば似合うものなのか?

 

これはどうですか?これなら間違いなくお似合いになられると思いますが。

と差し出されたこの帽子。

そうですか。

鏡の前で被ってみると、店員さん、僕・・・。

 

2人とも苦笑い。

 

ごめんね!また来ます。

 

帽子!

 

諦めます。

 

まてよ!

 

・・・。

 

 

 

 

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これがあった!!!

これなら似合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年3月11日掲載