914
キューイッチョンで朝練をしようとガレージを開ける。3秒でやる気がうせるほど暑い。昔、昔その昔は、朝は涼しく、夕方は夕立があり、すっと暑さがやわらいでいったそんな夏の日が多かった。蚊取り線香を焚き、縁側でじいちゃんと畑からとってきたスイカを食べ、種を機関銃のように吐き出す。包丁なんて使わない、地べたにスイカを落とし割り、手も口もべたべたになりながら食べ、そのべたべたの手と口は自分の着ている服で拭くか、じいちゃんの服でそっとぬぐう。じいちゃんの大好きだった帽子にカブトムシを入れ悪戯したり^^じいちゃんのおかげで、ずいぶん下品な子に育ちました。
そうかこのキューイッチョンが生まれた1973年は僕が12歳。この子はどんな生活環境にあったのだろうか。ロマンスグレーの紳士とスカーフを頭に巻いた素敵な女性を連れ、元気に走りまわっていたのだろうか。親子で屋根の無いタルガトップに、たもを縛りカブトムシを捕りにでかけたのだろうか。それとも・・・・
朝練をあきらめ、大好きなスイカを食べながらみる914。大好きなんだこのデザイン。
2011年6月27日掲載