ドーナツ

二十歳くらいの頃だと思う。

マージャンの途中、腹減ったからドーナツ食べにいこ。田舎の為、夜遅くまで開いている店といえば隣の市のドーナツ店。

土曜日の、日付が変わろうとする時刻くらいだったと記憶している。友達4人でドーナツ店に向かう道中。

「お金が降ってきた!!」停めろ停めろ!突然助手席のO君が叫ぶ!そんなバカな漫画じゃねえし。

ウソじゃねぇって!!停めろ。早く!!慌てて車から飛び出したO君!ホラ!やっぱり1000円札。

すぐさま4人で周辺を探すと・・・10枚の1000円札。天の恵みだ。

4人でニッコニコしながら腹がはちきれんばかりのドーナツを食べた。味をしめたこの4人は、次の週も、その次の週も、またその次の週も同じ時刻にその場所に探しに行った。その翌月も毎週。

フレンチクルーラー食べる度に思い出す。

2013年5月21日掲載